自分の中にもう一人の力持ちがいる。

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第10回「対他競争と対自競争」

 私たちは、知らず知らずのうちに、他の人と自分を比較して自信を失っていきます。
 まず、お金持ちと自分を比較して自信を失う人がいます。また、地位や肩書きのある人と自分を比較して、自信を失う人がいます。話上手な人と自分を比較して、自信を失う人もいます。その逆に、お金を持っているというだけで、優越感を持つ人もいます。また、地位や肩書きがあるという理由で、横柄(おうへい)になったりする人もいます。こうして、劣等感にさいなまれたり、優越感にひたったりします。こうした感情はすべて、他人と自分を比較することから起こります。

 これを対他競争心、他人に対しての競争心から生れるやる氣といっています。やる氣を起こすのに自分の心の中から発憤するというより、他人との比較や対抗心からやる氣を起こすのです。例えば、スポーツやゲームもそうした対抗心を利用して参加者のやる氣を起こすのです。こうして生れたやる氣は、どうしても一時的な刺激で終わってしまう事があります。

 これに対して、もう一つの競争心があります。それは自分自身を相手にした競争です。これを対自競争心といいます。今日の自分より明日はより良くなろうとする向上心ともいうべき気持ちから生れる内発的やる氣です。

 人は誰でも多かれ少なかれ、こうありたいと思う目標や目的、夢や志を持っているものです。それらに向かって人間は成長を日々重ねて行こうとする潜在的な力があるのです。

 ところが心の持ち方、心構えが消極的になると、どうしても自分自身が見えなくなってしまい、対自競争心を失ってしまうのです。
 それではどうしたらよいのでしょうか。まず、誰でもできる簡単な方法から実践してみましょう。

 朝、目を覚ましたら、まず鏡に向かって自分自身を映し出すのです。そして、自分の長所や強み、夢や目標を思い出して「よし、今日もやるぞ!」と自分から勇気をつけて一日を始めるのです。

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