自分の中にもう一人の力持ちがいる。

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feed セールスマンシップの鍵―その7「命令するより「自分のため」と思わせる」 (2012/5/28 13:19:46)
「春雄と花子! すぐここにいらっしゃい!」。br / 母親が大声で子どもたちを呼びつけます。br / 「どうして、こんなにおもちゃを散らかしっぱなしにするの!」。br / ──どこの家でも見られる光景です。br / br / 子どもたちは、よく自分の持ちものを散らかします。母親はそれにいらいらして、結局はひとりで後片づけをします。いったいどうやって子供たちをしつけたらいいのかと、絶望的な気持ちになりながら。br / br / ドン・ディンクメイヤー博士は、子どものしつけについて、きわめて明快に「ロジカル・コンセキュエンス」という方法が最もいいと説いています。日本語でいえば「論理的な結末を体験させる」とでもいうのでしょうか。br / br / こういうと、ひどく難しいようですが、実際は簡単なことなのです。たとえば、寒さの厳しい冬の朝、親が着せようとしたコートを、子供がいやがったとしましょう。こういうとき、普通の親は無理にでもコートを着せようとします。しかし、いやいや着たコーは、子供にとって邪魔なものです。親の目が届かないところへ行けば、脱ぎ捨てることもできるのです。br / br / では、どうしたらいいのでしょうか。答えは、いささかありふれていますが、コートなしでしばらく外へ出すことです。寒ければ、自分からコートを着たいと思うでしょうし、そうすれば途中で脱ぎ捨てたりはしません。同じようにコートを着ていても、親から強制的に着せられたのと自分で着たのとでは、まるで違うのです。br / br / 「ロジカル・コンセキュエンス」とは、説教したり、命令したりせず、本人にそうした方がトクだという結果を味わわせ、納得ずくで行うしつけといってもいいでしょう。br / br / さて、おもちゃを散らかす子どもたちに、納得ずくで片づけさせるにはどうするか。これは、そう簡単ではありません。おもちゃが散らかっていて不快なのは親の方であって、子どもたちは気にならないからです。片づけなければならない動機がないのです。br / br / 私の知人の家では、こんな方法を考え出しました。散らかっているおもちゃを全部、玄関に置いた段ボールの箱に投げ入れておく。これで家の中は片づくし、子どもたちがおもちゃを欲しいと思ったときは、段ボールの箱の中を探さなければなりません。br / 最初は箱の中をかき回していた子どもたちも、それが面倒だとわかって、まず大事なものだけは自分で片づけるようになったと、その知人は言います。br / br / なかなか忍耐を必要とする方法ですが、これほど確実なしつけはないのではないでしょうか。もっとも、そのことに気がつくのはたいていの場合、子育てが終わった後のことが多いようです。

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