自分の中にもう一人の力持ちがいる。

  ホーム >> RSS >> 意欲の源泉は何か―その6「“5つ”の生き方」

RSS

  メイン  |  簡易ヘッドライン  

link GDIブログ・げん氣の扉 GDIブログ・げん氣の扉 (2017/3/30 10:00:33)

feed 意欲の源泉は何か―その6「“5つ”の生き方」 (2014/1/24 17:32:50)
熱演したへンリー・フォンダとキャサリン・ヘップバーンが、ともにアカデミー主演賞を得たアメリカ 映画「黄昏(たそがれ)」は、老年の断面をみごとに描いています。 美しい湖畔の別荘に、ひと夏を過ごしにやってきた老夫婦の物語です。元大学教授で80歳になる夫は、 新聞の求人欄を熟読して“やる氣”を見せる一方で、死の影におびえています。妻にイチゴ摘みを命じ られて森に入っても、過去に何百回も歩いた小径が未知の風景に見えて、イチゴを摘むのも忘れて息せき 切って帰ってきたりします。 娘が子連れの男友だちを伴って久しぶりに帰ってきたが、口をついて出るのは辛らつな言葉ばかり。 そして、娘と男がヨーロッパ旅行に出た後に残された少年との間に、釣りを通じて芽ばえる友情──。 アメリカの心理学者リブソンらは、年を取ってからの適応を5つの型に分類しています。 タイプ1は成熟型で、自分の過去と現在を受容し、自尊心を失わず、引退後も積極的な社会生活を営み 続けようと努力する。 タイプ2はロッキングチェアマン型。引退後にこれといった強い希望を持たず、悠々自適を楽しみ、 他人の援助を当てにしている。 タイプ3は装甲型。精力的に活躍することで老いの恐怖に対抗しようとするが、老いに対する正しい 理解に欠けている。若者をねたむ。 タイプ4は怒れる老人型で、自分が老いる現実を受容できない。わが身の不遇を他人のせいにして非難し、若者に敵意さえ示す。 タイプ5は自己嫌悪型。自分を人生の敗北者とみなし、悲観的で孤独。死こそ現在の惨めさからの 解放であると考えている。   ヘンリー・フォンダの演じる元教授は、釣りを悠々と楽しむが、怒りっぽく娘や男につっけんどんだか ら、タイプ2とタイプ4の複合型で「ロッキングチェアの怒れる老人」といったところでしょうか。 老境への適応と不適応が共存しているのです。 これに対してヘップバーンが演じる老妻は魅力的な成熟型です。活動的で明るくユーモアを忘れません。その彼女が、映画のラスト近くで夫が心臓発作で倒れた時に、こう祈ります。 「神さま、この人を奪わないで下さい。役に立たない、ただの年寄りです。老いぼれを早く連れて行かないで下さい」。 幸い薬で発作はおさまりました。「初めて思い知ったわ、私たち本当に死ぬのね」とつぶやく彼女。誰でもこんな経験を繰り返しながら老いて行くものです。が、自分はどうなのか、老齢適応の5つのパターンで点検してみましょう。

execution time : 0.068 sec