「積極的な考え方」とは何だろう？ 皮肉屋たちや悲観的な人たちは、積極的な考え方を非現実的だとか、楽観的すぎるとか批判するかも知れません。問題や現実的な事実、絶望的な状況を見ようとしないといわれるかも知れません。そういう場合もあるかも知れません。しかし、積極的な考え方は、絶望や失望、失敗に対する解毒剤になりうるのです。なぜなら、積極的な考え方を維持できるからこそ、現実や事実を正確に理解する勇気と、その問題解決に取り組む行動力が生まれるからなのです。 積極的な考え方は、問題や混乱、人生の望ましくない一面を直視しながら、しかも希望を失わず、何らかの解決策や積極的な行動をとろうという姿勢なのです。 積極的な考え方は、人生を広い視野から理解しようとします。胸に希望と目標を抱き、それが実現すると、また新たな希望と目標が育まれるのです。 積極的な考え方は、自分自身を見つめて、その長所や強みを生かします。短所を克服し、自分に限界を感じてもいらだたないのです。チャンスと能力を十分活用することが、人間として最高の生き方だと理解して、今しなければならないことに考えを集中させることができるのです。人間は失敗するためだけに生まれてきたのではないのです。 積極的な考え方とは、毎日を新しい冒険、新しい体験として、興味と好奇心でむかえることです。 これが企業家精神とも言えます。どんな状況や環境にあっても、チャンスを見出すのです。悲しみや悲劇のまっただ中にいても、長所や思いやりを育てたり、他の人を助けましょう。 積極的な考え方とは、人々が自分を必要としていると実感することです。元気づけてあげるべき人々、解決すべき問題、取り組むべき仕事があり、これらを立派にこなせるのは、あなたなのです。 積極的な考え方をする人は、他の人の性格に対しても、消極的な面ではなく、積極的な部分を見ようとします。だれにでもおもしろい面を見つけてしまうのです。必ずしも好感の持てない人にも、楽しい面はあります。批判や反対にあっても、怒ったり、仕返しを考えたりせずに、忍耐強く、謙虚に寛容な態度で応じることができます。これは愛する態度と言ってよいでしょう。人々を、人生を、そして自分自身を愛する気持ちです。 どう生きるかで学ぶことも決まる あなたの人生は、自分自身がいったいどういう人間か、また、どういう行動をとるかによって決まります。つまり、どう生きるかによって人生から得られる結果が決まるのです。このプログラムの中で話し合い、また、考えてきたことがらを、まず行動に移し、実践しなければ、何も得ることはできないでしょう。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（続く）