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feed ニーズとウォンツを区別する (2010/8/5 13:06:38)
セールスで見落とされがちな点の一つは、買い手が必要としていること(ニーズ)と、望んでいること(ウォンツ)がどう取りあつかわれていたか、という点です。 ニーズとウォンツは、ふつう同じものとみなされています。事実、消費者本人の頭の中でも、はっきりと区別されていないことが多いといえます。しかし、セールスにおいては、この二つを区別して考える必要があります。 ニーズは、人間の生活の深いところで働き、これを規定する力と考えてよいでしょう。セールスをする人が、このニーズを変えようとしても、なかなかうまくいきません。それに引き換え、ウォンツの方はたえず揺れ動き、変化し、セールスパーソンの力で方向を変えることができるのです。 仮に、あなたが不動産のセールスをしているとします。ある人が電話をしてきました。子どもの数が一人から二人に増えたので、もっと広い家が必要になったというのです。ニーズははっきりしています。 そこであなたはこう訊ねます。「どういったお住まいをお探しですか?」今度はお客様の“ウォンツ”を確かめたいわけです。 するとそのお客様は、町の北の方にあって、総レンガ造りの平屋で、間取りは居間、寝室三つに浴室二つ、暖炉が二つにポーチつき、それに三台分の車庫が住居に接続した家が欲しいと答えます。あなたはこれを全部メモして、お客様の希望通りの家を熱心に探し続けます。 やがてお客様が、もう家は買ったと言ってきました。「どんな家をお買いになりました?」と聞いてみると、なんとびっくり。そのお客様が買った家は、寝室四つ、浴室一つ、暖炉一つの白い木造の二階建てで、車庫は二台分で別建てになっており、町の南にあるというのです。 あなたとしては、こう言いたいところです。「それならそうと、どうして言ってくれなかったんですか? そんな家なら、私のところにだってあったのに!」 しかし、お客様の答には、少なくともその時点では、うそ偽りはありませんでした。ところが、ベテランのセールスパーソンのアドバイスがあったか、いろいろ見て歩くうちに気が変わったのでしょう。“ニーズ”は変わらなくても、“ウォンツ”が変わってしまったのです。まさに、ここに創造的なセールスの真髄があるといってもよいでしよう。 不動産だけでなく、あらゆる業種のセールスに同じことがいえます。たとえば、ある人は足の便のために車を必要としていますが、欲しいのは、デラックス・タイプで完全仕様の最高級車です。 ある会社の購買担当者は、製品の原料が必要なのですが、値引きを望んでいます。 また、あるお客様は生命保険を必要としていますが、先週のパーティで友だちが話していたような保険に入りたがっています。 ある人が、あなたの扱っている商品やサービスに対するニーズを持っていれば、その人をあなたのお客様にすることはできます。しかし、そのお客様に実際に何かを買ってもらうためには、お客様の“ウォンツ”を動かし、あなたの商品を買いたいという気持ちを起こしてもらうことが必要です。

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