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feed お客様の問題を見きわめる (2010/8/23 16:28:02)
自動車の電気系統の改良を数多く手がけたチャールズ・ケタリング氏が、こんなことを言っています。「問題の中味さえはっきりすれば、その問題は半分解決したようなものだ」 この言葉は、セールスにも当てはまります。お客様の問題が明らかになれば、セールスは半分、いや半分以上成功したようなものです。もし、あなたのガソリン計が“0”になっていたら、誰かがガソリンを売りに来るのを待ってはいないでしょう。 逆にいえば、ものを買うという行動を起こすには、ガソリン計のように、問題をはっきり示すものが必要です。セールスの過程でいちばん大切なのは、問題解決型販売システムの第1段階、すなわち問題の見きわめです。そしてお客様に問題を気づかせ、何とかしなければならないという気持ちを呼び起こすことです。この段階が完全に行われないと、あとでお客様の抵抗を招くことになります。 問題を明確につかむことがいかに大切かを強調しておきたいと思います。なぜなら、セールスパーソンの中にも、この点を見落としている人が非常に多いからです。 もし、誰が突然あなたのところにやって来て、「こんにちは、私はあなたの問題を解決するために伺いました!」と言ったら、どうでしょう? おそらく、あなたは「解決するって何を? いったい何が問題だというんですか?」と聞き返すに違いありません。 しかし、これが実際多くのセールスパーソンがやっていることです。お客様のところを訪問して、自分の商品やサービスが、いかに問題解決に役立つかを、まくし立てているのです。 ところが、誰も「あなたは問題を抱えている」などと言われるのは好みません。 たとえば、あなたがある会社の重役だとしましょう。この会社は今深刻な人事問題を抱え、反目、対立、裏切り、軋轢が続き、あなたは夜もおちおち眠れません。 しかし、それにもかかわらず、ある経営コンサルタントがオフィスに現われて、「お宅の会社はずいぶん大変な問題があるようですね」と言ったとしたら、他の重役同様、あなたもこう反応するでしょう。 「問題だって? どんな問題があるというんだね? 他の会社と変わったところなんかありゃしないよ!」。そして、あなたの反撃の前に、このコンサルタントはそそくさと姿を消してしまいます。 “問題”というのはきわめて個人的なことですから、人々はそれを世間の目から隠そうとします。 50組の夫婦に、「あなたがたの結婚生活には問題があります」と言ってごらんなさい。返ってくる答はきまっています。「よそのご夫婦とくらべて、とくに問題があるとは思いません。意見の不一致なんて、どんな夫婦にもあることですよ」。 ところが、1年後には、その何パーセントかが離婚してしまうのです。 このように、お客様が人から問題を指摘されるのをいやがるとしたら、問題を明らかにするには、どうしたらよいでしょうか? それには、お客様自身に自分の気持ちや心配事を話させ、自分で問題に気づくように方向づけることです。 そのためには、技術、練習とならんで細かい神経が必要です。問題を見つけるには、まず情報を収集することです。問題解決の第1段階(問題の見きわめ)と第2段階(情報の収集)をいっしょに考えなければならない理由がここにあります。データや事実や情報を集めることなしに、問題を明らかにすることはできません。 先ほどの夫婦の例に戻りましょう。今度は、彼ら自身の口から自分たちの結婚生活について話してもらいましょう。こんなふうに言えばよいのです。「あなたがたご夫婦は本当にお幸せそうで、何のご心配もなさそうですね」。 すると、きっとこんな答が返ってきます。「いや、なかなかそうもいきませんよ」、「うまくいかない時や我慢しなければならない時もあります」。こうなれば成功です。今度はあなたが質問するチャンスです。 ここにあげたのは、個人の生活に関する例です。しかし、仕事の場でも、あるいはものを買うときも、これと同じ反応が見られます。経営幹部も購買担当者も消費者も、みんな人間です。そして人間として反応し、行動するのです。 誰も、自分の問題を他人の口から言われたくはありません。しかし。信頼がおけ、自分に関心を示してくれる人に自分の問題を聴いてもらうと安心し、気持ちがみたされるのです。どうしたらそのような人間になれるのでしょうか?                                (続く)

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