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feed 質問を使ってお客様の心に近づく (2010/9/6 13:39:12)
お客様とセールスパーソンとの関係は単に商売上のもので、個人的な関係には見えないかもしれません。しかし、およそ人と人との出会いで、感情的、あるいは人間的な要素が入ってこないものはありません。 相手の心に近づくということは、ある意味で危険なことです。しかし、セールスをするには、お客様の警戒心をやわらげ、仮面の陰に隠れている本当の気持ちにふれなければなりません。細心の注意を払いながらお客様の心に近づき、お客様のかかえている問題を掘り起こすことが必要です。 そのためにいちばん効果的なのは、質問を活用することです。 人は、ある状況に自らかかわるとき、初めて、自分の問題や気持ちに気づくものです。次のような研究結果も出ています。人に一方的に何か言われて、それを記憶している度合は、聞いた直後でたった50パーセント程度。少し時間が経つと10~20パーセントまで、一挙に落ちこんでしまいます。 しかし、質問を使うと、記憶の効率は3倍に高まったと報告しています。 お客様を買う気にさせるには、質問という強力な武器を使うことだと多くの優秀なセールスパーソンが信じているのも、うなずけるところです。 そこで、セールスのスペシャリストたちは、ありとあらゆる種類の手のこんだ質問の方法を開発してきました。おかげで、無防備なお客様が、そのわなにひっかかるということも起き、それがお客様にセールスパーソンの質問を警戒させる原因になっているのです。つまり、質問がマイナスの効果を生んでいるわけです。 それでは、どうしたら質問をプラスの方向に使うことができるか、その基本原則をいくつか考えてみましょう。 まず第一に、質問は正直に誠実な態度で行い、あなたとお客様とのあいだに対話が生まれるようにすべきです。相手に深く心を配り、お客様の気持ちや反応に対して、心から関心を示すことが大切です。 そしてもう一つ。質問の目的を常に明確にしておくことです。これはギャラップ世論調査所をつくったジョージ・ギャラップ博士が言っていることです。 セールス上の質問には、わざわざ言わなくても目的がはっきりしているものもあります。お客様の選択や好みや反応を聞いている質問がそうです。 しかし、何のために聞かれているのか、あまりはっきりしない質問もたくさんあります。たとえば、「お宅の寝室の広さはどのくらいありますか?」と出しぬけに聞かれると、相手は何ごとかと思います。そんなときは、「私どもには、とてもしっかりしたカエデ材のベッドルーム・セットがございます。値段も特別サービスになっておりますが、ただ、少し場所をとりますので」と前置きをしてから質問すべきなのです。 特にアンケートや申込書を書いてもらうとき、あるいは購入決定にかかわる質問をするときは、なぜその質問が必要なのかを、はっきり説明してからにしましょう。 そのほか、単にイエス、ノーで答えられる質問よりは、お客様を話に引き入れ、自分の気持ちを話させるような質問の方が効果的です。 「この製品をお使いになって、いかがでしたか?」 「メーカーに対する希望をお聞かせいただけませんか?」 というような質問がその例です。 次に、たいていのケースにあてはまるルールとして、「相手に聞けることは、自分から言うな」という原則があります。 たとえば石けんのセールスをするばあい、「この石けんは手にやさしく、繊維に汚れが残りません。それにとてもいい香りがしますよ」と自分から言ってしまうことも、もちろんできます。しかし、これを質問の形で―― 「手が荒れて、かさかさするようなことはありませんか?」 「シャツのえりやポケットのふちに汚れが残っているようなことはありませんか?」 「洗濯をすると衣類が生き返りますね。とくに清潔な香りが、何ともいえず気持ちのいいものです。ちょっとこの石けんの香りをかいでみていただけませんか? いかがですか?」 こんなふうに言うこともできるのです。 質問をすると、お客様も話に加わってきます。話を通じてお客様の気持ちや問題がはっきりします。そしてあなたの商品に関する情報も、自然に理解し、記憶してもらえるのです。 質問を使うことによって、お客様の中から売り込まれているという意識をなくし、自分が買おうとしているのだ、という感じを持たせることができるのです。 しかし、先ほどもお話ししたように、質問によっては、かえってお客様の気持ちをさかなでするものもあります。 質問はもちろん活用してください。自由に、創造的に、積極的に質問してください。しかし、その人がかしこい買い物ができるよう、誠意ある心配りを忘れないようにしましょう。

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