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feed セールス上手は聴き上手 (2010/9/10 13:22:22)
数あるセールス技術の中でも、「人の話をよく聴くこと」ほど簡単に身につけられて、しかも重要なものはありません。と同時に、これほどないがしろにされていることも、またありません。 ある調査では、対人関係の仕事をしている人の何と96パーセントが、“しゃべりすぎの聴き下手”だということです。 ある大企業が自社のトップ・セールスパーソンを、成績のふるわない人と比較調査したことがあります。その結果、一流のセールスパーソンが1回のセールスでしゃべる時間は、平均してたったの12分でした。ところが売上げ成績がもっとも低いセールスパーソンは、平均33分もしゃべっていました。 一流といわれるセールスパーソンは、例外なく人並みすぐれた聴く能力を持っています。誰でも、自分の話をよく聴いてくれる人は好きなものです。それだけで買うための十分な理由になります。 いくつかのテストの結果がこのことを裏づけています。その一例をご紹介しましょう。 講演や授業のために集まった聴衆にちょっとした細工をします。部屋の片側にすわっている人たちには、講演の最中に、下を向いたり、けげんそうな顔つきをしたり、あくびをしたり、納得できないといった顔で頭を横に振ったり――要するに、悪い態度で聞いてもらいます。 もう片方の聴衆には、熱心に耳を傾けているような態度をしてもらいました。すると、ほんのしばらく後には、どの講師や先生も、態度のよい聴衆の方ばかり向いて話をし、悪い方はほとんど無視するようになりました。 この関係は、セールスパーソンとお客様に置き換えて考えることもできるのではないでしょうか? セールスがうまくいかないのは、話が下手なためよりは聴くのが下手なための方がはるかに多いのです。 セールスパーソンの知性が、人の話を聴けるかどうかで測られることもよくあります。相手の話が聴けない人は「頭が固い」とか「鈍感だ」とか言われ、聴き上手の人に比べて、知性が劣るとみられがちです。 もしお客様に選ばせれば、自分の言い分によく耳を傾けてくれるセールスパーソンから買おうとするのは目に見えています。それなのに、なぜ多くの人は聴くことを無視して通ろうとするのでしょうか? 焦りがそうさせるのかもしれません。あるいは、話をするのがセールスパーソンの仕事だと思い込んでいるからかもしれません。「これを言えばお客様の心をつかめる」という情報をたくさん持っていれば、一刻も早く全部言ってしまいたい、という気持ちに駆られるのかもしれません。 とはいえ、聴く力を身につけることができたら、その人のセールス力は信じられないほど短期間に、飛躍的に向上するはずです。そのためのアドバイスをいくつか申し上げておきましょう。 第一の基本ルールは、相手の言うことを聴こうとする姿勢を持つことです。ほかにどんな気の散ることや、心配事や、したいことや邪魔があっても、お客様が話したがっていることを聴こうという気持ちを失わないようにすることです。 これは、なまやさしいことではありません。人間には好き嫌いがあり、それが聴く力に影響します。買う気のあるお客様の話に耳を傾けるのは簡単です。しかし、冷淡で無関心な態度をとったり、不信感を示したりするお客様は、敬遠してしまいがちです。 しかし、そのときにこそ忍耐力が必要です。話を聴いてみれば、面白味のないお客様などいないものです。セールスパーソンがその面白味を理解していないだけです。そして忍耐力のないセールスパーソンは、けっして成功することはできません。 聴き上手になろうと思うなら、聴き上手であるかのように振る舞うことです。背筋をのばしてすわり、体を心もち前に傾け、相手の目をじっと見ます。ときどき微笑んだり、うなずいたり、合いづちを打ったりすると、自分の話を注意深く聴いてくれているな、という印象が伝わります。 お客様の話は、けっしてさえぎってはいけません。たとえこちらが話しているときでも、もしお客様の唇がかすかに動いて、何か言いたそうにしたら、すぐに話を切り上げてください。なぜなら、相手はもうあなたの言うことなど聴いていないからです。そして、「何かお考えがございますか?」とたずねてみるのです。 また、これまで何十人ものお客様から同じことを聞かれたからといって、今、目の前にいるお客様も同じだ、とは考えないことです。相手の一言一言に対して、まるで初めて聞くことのように耳を傾けましょう。買い手がセールスパーソンに対して持っている一番の不満は、自分たちの心配や関心をまともにとり合ってくれないということです。 プロを目指す皆さん、聴くにまさるセールスの技術はありません。人にこんなふうに自分の話を聴いてもらいたいと思う、その聴き方で人の話を聴くことです。

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