div class_='wiki' ほとんどのセールスパーソンが、どうして壁につき当たってしまうのか、そのわけをお教えしましょう。それは、ほんの少しばかり成功すると、とたんにその成功をもたらしてくれたことを、しなくなってしまうからです。br / /div br / div class_='wiki' それが、多くの人がセールスは運まかせだと思っている理由です。br / 例えば、あなたが事務器機のセールスをしていたとしましょう。通りに並ぶ事務所をくまなく当たって、セールスに明け暮れています。それでも毎日生活していくのが精一杯、といったところです。br / /div br / div class_='wiki' ところがそこへ突然、降って湧いたようなすばらしい話にぶつかりました。ある大会社が、全国のオフィスであなたの商品を採用してくれるかもしれない、というのです。契約額の大きさ、この商談がまとまったときに入ってくるコミッションの大きさ――それを考えると目もくらむほどです。br / /div br / div class_='wiki' あなたは、この話をまとめるために全力を尽くします。会議、会議の連続です。先方の購買担当者、各支店のマネージャー、そして、副社長とも話し合います。br / こんな日々が何週間も続いたあと、とうとう最終決定がおりました。注文が取れたのです！　あなたは、さっそく新車と高い洋服を買い込みました。長いあいだプレッシャーに耐えたごほうびとして、休暇ももらえました。br / /div br / div class_='wiki' 山で2、3日のんびりしてから、海岸のリゾート地にも足を伸ばします。すっかり満ち足りた気持ちで休暇先から帰ってみると、例のお客様からの用件がたまり、その処理に追われます。br / しかし、あれだけ稼がせてもらったことを思えば、このくらいの忙しさは何でもありません。それに、あの稼いだお金は、みんな銀行に預けてあるから安心です。br / /div br / div class_='wiki' この口座があるので、支払いはみんなクレジットにしました。ところが、こうなると、銀行の口座も穴のあいたバケツと同じです。貯めてあったお金はどんどん出て行ってしまいます。来月は新車の支払いと生命保険料、それに休暇のつけも回ってきます。br / /div br / div class_='wiki' これはちょっとしたショックです。ほんの数週間前には目のくらむような大成功を収めたのに、もうクレジット貧乏です。br / かといって、ほかにこれといったお客様もなく、お金の入ってくる当てもありません。ここにきて、あなたははっと目がさめるのです。自分はあの成功に酔って、あの成功を生んだ努力をすることを忘れていた。今、ここでやり直さなければ、社会の底辺に落ちるしか道はないのだ、と。br / /div br / div class_='wiki' この危機から脱出する方法はただ一つ、新しい見込み客の開拓を始めることです。見込み客づくりこそが、セールスパーソンの成功のもとなのです。セールスで成功する秘訣は、実に簡単です。まずは数多く当たるということなのです。br / /div br / div class_='wiki' こう言うと誰もがびっくりします。しかし、トップ・セールスパーソンといえども、他の人と比べて、とり立ててすぐれたセールス能力を持っているわけではありません。ただ、人よりすぐれた見込み客づくりの能力を持ち、よりたくさんの人に話しかけているのです。br / /div br / div class_='wiki' 見込み客づくりなど時間の無駄だと思っている人がいるかもしれません。しかし、この仕事はものになる、いや、ものにしてみせると決めて、計画を練れば、それだけの成果が得られるのです。成功しているセールスパーソンとは、それを実行している人たちのことです。br / /div br / div class_='wiki' 見込み客づくりは、自分にはあまり必要ではない、と考えている人もいます。店に来るお客を相手にしている場合や、固定客相手のセールスパーソンにそういう人が多いようです。br / /div br / div class_='wiki' しかし、皆がしていないからこそ、やれば普通以上の成果が上がる可能性があります。ある食料品店で働いていた若者は、ちょっとした工夫をして店に客をひきつけ、ついには大食品会社の社長にまでなりました。br / /div br / div class_='wiki' 見込み客づくりは、セールスをしている人すべてに必要な成功の鍵なのです。効果的で系統だった見込み客づくりをしていれば、セールスの落ち込みやスランプ、頭打ちを避けることができます。br / /div br / div class_='wiki' 「効果的」とは、自分の扱っている商品やサービスを必要としている見込み客のところに行って、直接、面と向かって売り込む、ということです。「系統的」とは、有望な見込み客を次々につかめるよう、計画的に顧客の開拓を行うということです。br / /div br / div class_='wiki' 見込み客づくりのないセールスは、ガソリンのない車のようなものです。決して前に進むことはできません。br / 会社が生産できないお客様というものをつくり出すのが、プロのセールスパーソンの仕事です。見込み客づくりのないセールスは絶対にありえないのです。br / /div